1年の最後に、こうしてまた新たな年を迎えようとしていることに、ありがたいな、という思いがわいてきます。

生きていること、生まれたこと、巡り合ったこと、体験できたこと。いろんなめぐり合わせが重なって今があるのだと。

それと同時に、辛いこと、自分ではどうにもできないことの前に無力感を味わったり、悲しい思いをしたりすることも。

何かを解決したり、目に見える変化を及ぼしたりすることができない、重たい事実を受け止めるしかないとき。辛い思いをしている友人がいるとき。悲しい思いをしている人がいるとき。それがどうなるか、とか、どうしたい、という期待すら思わずに、ひたすらその人を思って祈る。

祈りは、最後の最後の一筋の光のような気がします。
祈っている自分自身の気持ちがまず、落ち着きます。

ヨガで、なにかあったときに、ぱっと反応するのではなく、対応しましょう、ということを教わります。祈りもまた、対応のひとつなのではないでしょうか。

小林麻央さんも祈りについてブログで書いていました。

「祈ってもらっていることを
本人が知らなくても、
その効果は表れるそうです。

遠く離れたところへも
心の波動が伝わって、
誰かを癒すなんて、

宇宙の神秘の優しさに
感動します。」

KOKORO.小林麻央のオフィシャルブログ より

ヨガインストラクターのキミさんも祈りについて書いています。

「自分の中にもいろいろな願望がありますが、それについて考えることは自分と向き合うことにつながると思います。自分は何を欲しているのか? その理由は? と考えていくと、自分の嫌な部分を見たくないから何かを願っていたり、いい人ぶっているだけだったり、自分が自分を隠そうとするような面も見えてきます。

そんなときは、心の底から誰かのために祈れるようにしてくださいと祈り方を変えます。そうすれば自分に正直になっていくし、祈りもクリエイティブになっていく。そして、自分が何かを願えるような状況にあること、願いが叶ったことに感謝する。そのプロセスのすべてを含めて、私は祈ることが好きです。」

願いを叶える瞑想 より

スタジオ・ヨギー創業者さわこさんのインタビューにも、祈りを感じる言葉が書かれています。

「もちろん誰でもポジティブとネガティブの両面を持っています。物事のすべてがそうです。でも、そこでネガティブな面に反応していくのではなく、ポジティブな面に目を向けて生きていくことを選択したいのです。人それぞれのよさが活かされれば世界はよりよくなっていく。個人の幸せが家族の幸せにつながり、会社、業界、社会、国、そして世界へとすべてつながって循環していく。あまりに大げさで美しすぎる理想かもしれませんが、私は本当にそう思っています。」

人生は今はじまる より

そして、著書『おむすびの祈り』などでも知られる佐藤初女さん。「森のイスキア」という家をつくり、人生に疲れた人や悩み苦しんでいる人たちを迎え入れ、彼らの話しに耳を傾け、手作りの料理やおむすびでもてなし、癒していました。季節の山菜や野菜を採るときも、調理するときも、ひとつひとつの素材の命を活かすように心を込めていました。祈りとは、思うことにとどまらず、初女さんのような日々の行為そのもの、生き方そのものでもあるのだと知りました。

1年の節目となるこの時期、祈りを捧げたいと思います。

文 七戸 綾子