最近、小学年生のお母さんとお話しをしました。
「長男の時代に戻って、母乳をあげたいよ」って笑いながらおっしゃっていました。

第一子の子育てを振返って、余裕無かったよねってみんな言います。実家の母親には、一番気にしていることをズバズバ指摘されるし、身内だから遠慮なくストレートに言われれば言われるほど、「そんなこと私が一番わかってるよ」と喧嘩しちゃったり。

疲れて帰ってくる旦那さんには、今日一日の我が子との出来事を楽しく話せるときもあるけれど、大変だったことの愚痴をこぼしたいことだってあるのに、「せっかく帰ってきたのに、もっと気分いいこと話してよ」なんて煙たがられてしまったり・・・。

育児って、赤ちゃんと向かい合うことだけじゃなくて、自分をすごく我慢することになったりします。

以前電車の中で、やっと眠り始めた・・・とホッと我が子の顔を眺めていたら、
「お母さんの顔を見れば、この子がどんだけ幸せかわかるわね」と隣に座ったおばあさんに声をかけられたことがありました。
私はこの子が眠るまで、「もう早く寝てよ、寝ろよ」と目尻を吊り上げていたんです。私は駄目な母親です・・・と返しました。すると、
「大丈夫。あなたなら大丈夫よ」って、言ってくださったんです。
私は、本当にその一言に救われました。

あぁ、私は私を承認してほしいんだって。出産を終えて、赤ちゃん主役の生活が始まって、みんな私を忘れてしまって、私すら、私を忘れてしまってる。見ず知らずの誰かのひとことで、私が私を取り戻せる。

子育てが大変で、苦しくて、泣きたくなってしまうのは、『私が一番真剣に、この子を育てているから』。実家のお母さんや旦那さんじゃなく、ママが一番真剣なんです。だから、私なら大丈夫なんだってちゃんと思えるように。自分自身を大事にしよう。

産前産後は、ホルモンのバランスが激変する時期です。目に見えないけれど、体の内側では物凄い変化が起こっています。その変化につられて、情緒も大きく揺れ動きます。妊娠期に持っていた多幸感。産後も引き続き幸せが倍増していくことだろうと誰もが信じていると思います。ですが、妊娠を終えた女性の体は、緩めたり拡げたりする必要がなくなり、それに必要だったホルモン値を大きく下げます。

目に見えないところで、女性は自分自身の体を正常に戻そうと必死になっているのです。なのに、当の本人の意識は赤ちゃんを守ることに精一杯。心と体は影響しあっています。産後、心が思うとおりに運ばないことは、ある意味当たり前です。だから、体のサインに、心のサインに、ただ、気づいてあげましょう。

「大丈夫。あなたなら大丈夫。」です。

もしかして、産後と呼べないくらい年月が経っても、心をコントロールできずに苦しんでいらっしゃる方もいるかもしれませんね。心と体は影響しあっています。産後に身に着けた心の癖もまた、体に影響しているかもしれません。そんなときは、体が気づかせてくれます。その時には、労わってください。いつもあなたの命が教えてくれます。

カルマ・ヨーガが理想とする人は、もっとも深い沈黙と孤独のさなかに最も強烈な活動を見出し、最も強烈な活動のさなかに砂漠の沈黙と孤独を見出す人です。

スワミ・ヴィヴェーカーナンダ 「カルマ・ヨーガ(働きのヨーガ」より

カルマ・ヨーガとは、働きのヨーガ、行為のヨーガと呼ばれ、日々の行いのことを言います。
育児って、賑やかで華やかなようで実はママは孤独だったり、それと同時に体のうちでも外でもその活動は早い川の流れのよう。

我慢や頑張りといった「孤独」は、あなたの内側の何によってのものでしょう。孤独の中にこそ、自分自身の愛を見つけてください。頑張りの中にこそ、冷静さを欠かさないで。濁流の中でこそ、私が一番頼りにしたいのは、きっと私自身であるはず。

「大丈夫。あなたなら大丈夫。」

見知らぬ女性からの魔法の言葉、私からあなたに届けます。

文 ヨガインストラクター ミヅホ/編集 七戸 綾子