お悩み:
私は心配性で、物事をマイナスに考えてしまいがちです。プラスの面で捉えるように努力してますが、マイナスな表現になってしまうことが多々あります。こんなことを言いたかったわけではないのにと自分の性格が嫌になることがあります。何から変えると思考は変わるんでしょうか。ヨガで性格を変えることはできますか?

答えのヒント:
僕自身も様々な心の癖で物事をマイナスに捉えがちになります。今までの人生経験でマイナス思考からはポジティヴなものは生まれないこと、人生の道幅らしきものを狭くすることも分かっているにもかかわらず。

思考は癖です。意識しなければ変えられません。

「マイナスな表現」をしてしまう事に「気付く」ことは良いスタートです。気付いているのなら表現方法そのものを訓練する必要があると思います。頭の中に生まれた思考を外に出したときのエネルギーや影響力を考えるのです。マイナスな表現をする・・・とは、マイナスなエネルギーにさらなる栄養を与えて外に出すようなもの。それは存在権を得て、堂々と力を増す可能性もあるのです。

僕が不注意さからマイナスな言葉を発しそうになったり、メールなどで書きそうになったりする時、「これを外に出す必要はあるか?」と考えます。家族間のLINEのやり取りでも意識しています。せめて半分くらい(?)は自分が発する前に止められているのではと願っています。

マイナスな話題や人の悪口だと会話が弾むことを目にすることはありませんか? 
負のエネルギーには吸引力があり、それを共有したがる癖が私たちの中にあるのかもしれません。その癖を逆方向に変えなければ、私たちが住む社会の将来は恐ろしいです。ヘルシーな社会にするにはポジティヴな話題で会話を弾ませたり、ポジティヴなエネルギーを基に人が結束したりせねばならないでしょう。

マイナスなことを口にすれば、それを聞かなければならない人がいますし、自分自身も具体化したマイナスエネルギーに触れることになります。何かを外に出す前に一瞬考えてみる。

意識の力が働くには少々時間がかかることもありますが、癖付ければ十分可能です。これは性格とは直接関係ないと思います。どのような性格でも「意識する」ことは可能だからです。行動や言動で気を付ければ、思考内で一方向に進むかに感じられるマイナスなエネルギーにも変化が与えられる気がするのです。

人生には当然マイナスなことも起こります。苦しい思い、辛い思い、悲しい思い、悔しい思いもします。それらをニコニコ顔でhappyには捉えられませんし、時には毒を吐きたくなることもあるかもしれません。しかし、そこに潜むかもしれない負のエネルギーにさらに栄養を与えなくても良いのです。

僕の頭や心の中では、常にポジティヴチームとマイナスチームの闘いです。

私たちはヨガに携わることで機嫌の良い人になることを目指しているわけではありません。ヨガが自動的に性格を変えてくれるわけではありません。人生というレッスンを日々受けながら、そこでの学びに気付きたいと願っています。

意識的に生きることを実践するのです。
そして、同じ取り組みをしている人の中で生きましょう。

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文 ヨガインストラクター ヤスシ/編集 七戸 綾子