ピラティスインストラクターのナオコです。

私たちはふだん、当たり前に呼吸をして、生活していますよね? 改めてがんばらなくちゃ、と思うと、余計に難しく感じて力んでしまうかもしれません。

まず、息を吐ききる練習をしてみましょう。

ふぅっと息を吐いて肩の力を抜き、まずはじめに姿勢を作ります。

出来れば、マットの上に仰向けになるか、又は、壁を背にして立ち、意識を背中側に向けやすくします。

息を吸うときは、背中が、マットや壁の方向にむかって広がり押していくようなイメージ。そして、息を吐きながら、左右の肋骨を中心に引き寄せて、おへそを背中に近づけ、お腹を薄くへこませていきます。胸と、おへその下(下腹部)に、そっと手を置くと、体の動きが感じ取りやすくなりますし、息を吐くときに、胸の緊張が緩み、お腹に力が入りやすくなります。そして、強く息が吐ききれるようになると、腹筋が働き、体の安定や動きを助けてくれるようになるのです。

これが、正しい呼吸です。

では、間違った呼吸とは?

それは、息を止めてしまうことだけ。エクササイズを始めて、動きに気を取られ、「あ、息が止まっている?!」と気がついたら、まずは、息を吐こう、と、覚えておいてください。肺から空気がなくなれば、自動的に新鮮な空気を吸い込みたくなります!

そうして、動きながらも自分の呼吸に意識が向いたり、呼吸と体の動きが調和されているか?を感じながら動けるようになれたら、それは、自分の体と向き合えている証です。

エクササイズ中に呼吸がよく分からなくなったら、慌てず、息を吐いてお腹に力を入れて動く! 呼吸と体幹が繋がれば、気がつけば、自然と姿勢も整っていきます。

最後にピラティスさんの一言を。

「濡れたタオルの水を絞りきるように、空気を肺から絞り出すこと。」
(出典:PowerPilates ,Breath=Lifeテキスト)

文 ピラティスインストラクター ナオコ/編集 七戸 綾子