読者の方々から届いたインストラクターへの質問のなかから、特に多かったものをご紹介。あなたの「?」を「!」に変えます。

Question
最近、首の凝りがひどいです。きっとスマホの見すぎかもしれません。気づいたら2時間経っていたということもあります。ヨガで首の凝りは緩和されますか?

Answer
肩凝りや腰痛に悩まされている人の多くは、スマートフォンやパソコンを長時間使用していることが原因となっているようです。なかでも首が凝るのは『ストレートネック』という状態になっているのかもしれません。

首の骨は7つの骨が重なっていて、前方に突き出るように緩やかなカーブとなっています。その骨のカーブがなくなって、まっすぐ(ストレート)になってきてしまうことを「ストレートネック」といい、この状態になると首をなめらか動かすことが難しくなったり、痛みを伴うことがあるのです。

長時間うつむいてスマホなどを見ていると、起こりうる現象です。頭の重さは成人で約5~6kg(体重の8~13%)。それを傾ければ傾けるほど、首にかかる負担は大きくなり、60度傾けた場合、約27kgの負荷が首にかかるといわれています。

以前、この「ストレートネック」に悩まされたというマユミ先生にお話を聞きました。

「前職で営業事務をしていたとき、長時間PCで入力作業をしていたときになりました。ある日突然にです! パソコンを見ている状態のままで、そこから左右前後にも動かせず、動かそうとするとひどい痛みが出たんです。」

その後、整形外科に通い、痛み止め薬をもらいながら、2~3日に1回は病院で首を牽引。カイロプラクティックにも週1回ほど通ったそうです。

「でも、働いているのに、そんなしょっちゅう病院に行くのも大変だし、カイロプラクティックは高額だし、自分でどうにかならないかな?と思ってヨガを始めてみたんです。」

ヨガの柔軟さが首まわりにいいのでは?と思ったようです。

「たしかにヨガの要素にあるストレッチはよかったですね。でもそれと同時に首回りの筋肉をしっかりつけていくことが大事だと思いました。痛みがあるときは無理に動かさず、とにかく背骨の真ん中に頭をのせることをキープするんです。それだけでも首回りに筋肉が正しく着くようになるし、頸椎のアーチも自然な形になるんですよ。」

そこからヨガの魅力にはまって、インストラクターにまでなったマユミ先生。ストレートネックもまだ完治まで至っていなそうですが、普段から注意しているのはどんなことでしょう?

「長時間、同じ姿勢で固まらないようにしてます。あとは、腕を上げたりまわしたり、簡単なストレッチやほぐす作業で全然違いますよ。ヨガなどで全身を動かすと、血行もよくなり筋力も整うので、姿勢がよくなっていくはずですよ」

スマホを見ている姿勢の呼吸と、背筋をまっすぐにする意識をして立ってする呼吸とでは、入ってくる空気の量が明らかに違うそうです。ヨガをしている人なら実感があるかもしれません。このちょっとした姿勢の違いや、積み重ねの時間が、実は影響が大きいのだと思います。

編集 竹内まり子