食卓にピンク色、と言えば、紅いかまぼこになると巻の渦、柴漬け。ハムもピンク色には違いないが。お菓子なら真っ先に桜餅、イチゴ風味各種、なかなか自然の色である場合は少ない。

わたしがこの季節になると作りたくなるのが、ピンクのコールスロー。キャベツの黄緑色にピンク色のソースが春らしい。一般的にはコールスローと言えばキャベツを千切りにするのだが、わたしは手ちぎりでもコールスローと呼んでいる。コールスローの語源は、オランダ語でキャベツサラダの意味だそうだから。

さて、できれば巻きのゆるい春キャベツを、寒玉系なら外葉よりは内側の柔らかいところを手でちぎる。もちろん包丁で千切りでもいいが、1cm幅以上は欲しい。何故なら、黄緑色の上のピンク色が見どころ見せどころなのだから。

ピンク色のソースの作り方。苺2粒をフォークでつぶし、ヨーグルト大さじ2にオリーブ油小さじ1、塩、こしょうと合わせる。もっと手軽に作るならマヨネーズでもいいが、その場合もヨーグルトで酸味と軽さを出したい。苺の赤い色の部分だけを使えば、もっと鮮やかに、驚くようなピンク色になる。

キャベツに赤玉ねぎや紫のにんじんを加えてもきれいだし、ミックスのベビーリーフや、紫色のからし菜などでも楽しい。

写真&文 中村 宏子