グラタンと言えば、マカロニの半インスタント的なあれが懐かしい。鶏肉の入ったマカロニグラタンこそがグラタンだと思い込んでいた、というか、それしかなかった子どもの頃。それからドリアとか、貝殻に入ったシーフードグラタンとか、オニオングラタンスープなんていうのも出て来て、なぁんだ、みんなグラタンなのね、と一気にグラタンの範囲は広まった。ホワイトソースを作らなくても、生クリームを買わなくても、牛乳とじゃがいもがあれば簡単に作れる白いグラタンを。

じゃがいもは皮を剥き、3〜4mmの厚さの薄切りに(水に晒さない)。テフロン加工されたフライパンにじゃがいもを入れ、ひたひたになるくらいの牛乳、半割のにんにく、月桂樹の葉っぱ1枚を入れて、15〜20分ほど煮る。初めは中火で、後半は焦げ付きやすいので火を弱めたりして目を離さないこと。牛乳のしゃばしゃば感にとろみがついて、ホワイトソースよりもゆるいかな?くらいで火を止め、塩、こしょう(あれば白で)で調味する。

耐熱皿かホーローのバット等に油を塗り、にんにくと月桂樹の葉っぱを取り除いたじゃがいも煮を入れる。溶けるタイプのチーズを散らし、220℃のオーブンで20分くらい、おいしそうな焦げ目が付くまで焼く。じゃがいもだけでなく、玉ねぎや人参を一緒に煮てもいいし、ハムやソーセージなどを加えても良い。

おまけ:アルミ箔に包んださつま芋を、余熱の段階からオーブンに入れておけば、グラタンと同時においしい焼き芋が出来る。

写真&文 中村 宏子