干し野菜に干し果物。空気が乾いている冬ならではのお楽しみ。食材を加工しているというよりも、工作とか遊びの気分に近い。以前紹介した干し柿(vol.37『柿を干す』参照)のやり方で、色々と試してみよう。

りんごはきれいな赤い皮があるものなら皮付きのまま、もしくは剥いてから3〜5mm厚にスライスする。くし形か、1個を輪切りにしても面白い。金柑は2〜3mm厚の輪切りにして、種を取り除く。または、りんごを剥くように厚めにくるくると剥く方法もある(真ん中の部分はそのまま食べてしまう!)。水分の多いイチゴも干すことが出来る。かなり縮むので4〜5mmにスライス。今が旬のキウィも干してみる。皮を剥いて、これも4〜5mm厚で。

それらを干物ネットか平らなザルに並べて、なるべく日の当たる風通しの良いところに数日干しておく(夕方には取り込む)。干すところが無ければ、南向きの窓辺等の室内でも良い。2〜3日で出来上がるので、保存袋などに入れ、冷蔵庫で保存する。出来上がった干し果物はグラノーラやヨーグルトに、焼き菓子やチョコレートに混ぜて、そのまま携帯食として持って出かけてもいい。

キウイは干すと酸味が強く感じられるが、種の部分の食感が面白い。ある日、室内でイチゴを干していたら、部屋中が凝縮したイチゴの香りでいっぱいになり、なんとも幸せな気分にさせられた。

写真&文 中村 宏子