デザインがかわいくて、天然素材。靴下のブランド「メリ ヤ クー」のデザイナーのみなさんにお話しを聞いてみました。

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どんな風にデザインをかたちにしていっているんですか?

デザインするときには、柄からスタートする場合もあれば、糸から、テーマから、色から・・・。
その時の自分の気分に正直に、アウトプットしていきます。何をどうしたいのか、どんなのが今の気分にフィットしているか様々な要素をひっくるめて自分に向き合う時間でもあります。

3人のデザイナーさんのお気に入りと、インスピレーションの源は?

渡辺です。「しるし」という名前の靴下です。ウッドブロックのスタンプを押したような風合いの柄が特徴です。ハイゲージのシルクをベースに光沢感と鮮やかなはっきりとした柄のコントラストなどが気に入っています。

同じ糸使いでも、柄や色、どのように編むかでに見え方が変わってくるので毎回新鮮な発見があります。やればやるほど奥深いなと思います。

展示会と展示会の間で起こった出来事、見たもの触れたもの、刺激を受けたもの、そして
季節の自然や美しい日本語を意識してデザインしたりストーリーをつくります。特に大事だなと思うのは色使い。全体の構成など悩みつつ楽しく決めています。

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太田です。「音色の小路」という名前の靴下がお気に入りです。特殊な形の上、靴下ではあまり使用しないホールガーメントという機械で編んでいる為、生産していただいている工場さんと何度も打ち合わせをして作り上げた商品です。

meri ja kuuに携わるようになり、初めて企画した靴下でもあるので思い入れもあります。

この靴下はカラフルな家の屋根をモチーフにした靴下ですが、テーマにした国の伝統的な柄やその土地の植物から柄を起こしたりもします。

靴下はある程度形がきまっていますし、ちいさな世界での表現になりますが、選んだ糸や使用する機械でまったく違う表情になるので、毎シーズンサンプルが上がってきた時はワクワクします。

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山根です。お気に入りの一足は、長年古い機械を使って作り続けてきた職人さんと二人三脚で作り上げたジャガード柄の靴下です。この靴下の特徴は、ニット(横編み)のような立体感のあるリンクスジャガード柄です。筒編みの靴下の機械では立体的に柄を出すことが難しく、職人さんと何度も話合い、思考錯誤していただきながら作り上げました。

デザインをする時にいつも心がけているポイントは、「わくわく感」。素材であったり、柄に使う糸の素材感をベースの糸と変えてみたり、柄や色を不均一にしてみたりなどひとつでもひねりを入れて「らしさ」を加えています。

また、編地を使い靴下以外にもヘアバンドや湯たんぽカバーなどを作ることにも力を注いでます。これからも、皆さまが身につけて楽しい気分になるような商品を生み出していけたらと思います。

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靴下にこんなにもいろんな表情がある、ということを改めて知りました。最後に、meri ja kuuのブランド名に込められた思いをご紹介します。

『meri ja kuu』(メリ ヤ クー)は『海と月』の意味を持ちます。
日々 月が優しく海(地球)を照らしています…
私たちもどこかの誰かへ温かく柔かなものを届けれるように…

静かに、主張しすぎることなく気づけば足元に寄り添う。
メリ ヤ クーの意味でもある海や月のようなそんな存在でいたいなと思っています。


>>【前編】メリヤクー ~言葉と素材~について

>>メリヤクーの靴下、レギンスのショッピングページ
>>これが本当の「冷えとり」の手引書 ショッピングページ

お話し メリ ヤ クー 企画 太田 円、山根 理恵、渡辺 梓/ 編集・七戸 綾子