さわやかで、清々しい印象のロコ先生。穏やかで丁寧なインストラクションは、クラス中にヨガを通じてたくさんの気づきをくれます。

幼いころからバレエを続け、2002年に渡米し、9年間に渡りNYを拠点にコンテンポラリーダンサーとして世界の舞台で活動しました。ダンスのトレーニングに組み込まれていたことで、ヨガに出会います。

来日する海外講師の通訳を務めるなど英語が堪能で、読書が大好きというロコ先生にお気に入りを伺いました。

愛読している本を3冊、ご紹介します。いずれも、人の「心は・・」という共通のテーマを、異なった切り口(科学・スピリチュアル・ヨガ哲学)から伝えていて、それを同時に学ぶことに意義とおもしろさを感じています。科学の賢人が、めぐりめぐってヨガの聖人と同じことを言っています。

心のあり方は、今の私の、きっとこれからもずっと永遠のテーマな気がしています。

1冊目は、デジタル書籍で読んでいるのですが、ジョー・ディスペンザ博士(Dr.Joe Dispenza)の『Breaking the Habit of Being Yourself : How to Lose your Mind and Making a New One 』です。邦訳名は、『あなたという習慣を断つ―脳科学が教える新しい自分になる方法』。

ドクター・ジョーは、私の脳の学びの師で、ヨガと共通する「マインド」の取り扱い方を科学的に説明しているところが好きです。実際、私は、アメリカで博士のセミナーを受けて、日本でオンライントレーニングを受講しました。

ドクター・ジョーは、元々カイロプラクティック・ドクターだったのですが、20代のときにトライアスロン中の事故により大けがを負います。体中をネジでつなぐような大手術をしても完治するかわからない、そんな手術を医師から提案されたとき、本当にすべきかを自問自答します。そして、自分自身で治るイメージをすることで、実際に回復することができた、という経験をしています。その後、量子物理学に興味を持ち、その博士になりました。

元々感覚的に理解、納得するタイプだった私ですが、ヨガを伝える場合に、人によって腑に落ちる方法が違うので、いろんな切り口で響かせることができたらいいな、と、科学的な理論を勉強をしたいと思っていました。感情や思考といった個人差のあるドラマを扱うのは難しいですが、科学はニュートラルな立場でみんなに共有でき、フラットな状態で話を聞くこともできる、有効な手段だと思ったからです。

そんなときに、オンライン・テレビのGAIA(元々はGAIAMによる)というチャンネルをよく見ていました。この番組は、有料なのでスポンサーがついていない分、登場する科学のスペシャリストたちは制約なく好きに話をしていました。アーユルヴェーダや料理など、分野が違っても、根底にあるメッセージは一緒だと思いました。専門家や金メダルのスポーツ選手のように、なにかを極めている人、自分を輝かせている人は、切り口が違っても同じ境地にいるのでは、と思います。

ドクター・ジョーは、GAIAで知りました。博士もガイドメディテーションをしますが、やっぱり大人なので、理屈を納得すると、体感に落とし込みやすくなります。心とはこういうものだ、というしくみを知っておくと、心の状態がいかなるときも客観的になれて、自分を責めることもありません。そういう意味でも科学的にしくみを知っておくことは有効だと思います。

博士は、「自分の思考で、現実は変わる。だから、自分で選択ができるんだ」というパワフルなメッセージを伝えています。それは、ヨガを通じてみなさんに共有することにもつながっている考え方だと思います。

Breaking the Habit of Being Yourself: How to Lose Your Mind and Create a New One by Dr.Joe Dispenza /Hay House

あなたという習慣を断つ―脳科学が教える新しい自分になる方法 ジョー・ディスペンザ博士 著/ナチュラルスピリット刊

「ジョー博士は、量子物理学、神経科学、脳科学、生物学、遺伝学を統合し、あなたの人生を変えるために必要な知識を授けてくれるだけでなく、あなたの人生のどんなことでも目に見える変化を起こす4週間のプログラムを提示してくれた。ジョー博士は古代人の智恵の謎を解き、科学とスピリチュアリティのギャップを埋める。」

2つ目の本は、『よみきかせホ・オポノポノ』です。妊娠中に、いつか子どもと読もうと思って買っておいた本なのですが、早くも2歳となった息子がお気に入りのようで、絵が好きらしく、一緒に読んでいます。

子どものうちから、こういう自分への問いや感覚を当たり前にもっていられたらいいな、と思います。前半に絵が大きく、子ども用にシンプルに書かれているのですが、後半に、大人用のページもあるんです。

ホ・オポノポノは、私の父がシリーズで読んでいて、私に勧めてくれたんです。父は、退職してから読むようになって、世界観が変わった、「真の豊かさとは何か」がわかったそうです。大人向けのホ・オポノポノを探すうちに、子ども向けの本があることがわかりました。

「何が当たり前か大事」とドクター・ジョーも言っているのですが、大人は35歳以上になると、95%は今までやってきた思考、感情が潜在意識を作っていて、無意識のうちに同じことを繰り替えてしている、ということ。その95%の部分を、幼少期のうちにいろんな感性に触れる機会があることで、幅を広げることができて、ゆくゆくラクなのでは、と思います。

いろんな価値観を親から子どもに伝えるのも難しいので、本を通じて身近に伝えられたらいいな、と思います。

子供に、そしてあなたの中の“ウニヒピリ”へ よみきかせホ・オポノポノ “インナーチャイルド”の成長と癒し マベル・カッツ 著/伊藤功+伊藤愛子 翻訳/ヒカルランド刊

「ホ•オポノポノ」のおしえは、こころを楽にして、幸せに生きるためのヒントにあふれています。 「ホ•オポノポノ」は、ハワイに伝わる“問題解決と癒し”の方法です。

3つ目の本は、リー先生の『幸せとつながる言葉』です。ヨギーで購入させていただいた数々のアイテムの中で、何より一番のお気に入りといえばこちらです!

大好きなリー先生の穏やかな声色とエネルギーを近くに感じながら、今日はこのフレーズというように、1日の始まりに賢人の言葉を心に刻んだりしています。また、クラスの準備にパラパラとめくり、目に留まるものを切り口に、クラスのテーマのヒントにすることもあります。

この本で最初にインスピレーションを得たのは、「喜びの中にいるという強い決意は、あなたにとって助けになります。」というパラマハンサ・ヨガナンダ師のことばです。同じ環境、状況でも、そのなかで何を探そうとするのか、意識するのか、選択するのは自分だから。その練習をできるのがヨガだと思います。

幸せとつながる言葉 インド・ヨガ賢人の心の教え 里江子(リー)著/青春出版社刊

インドのヨガ賢人は、幸せの源に到達した人々。彼らが会得した知恵や哲学は、人々の心に訴えかける普遍的なものです。本書では、それらの中から生きる指針を失いかけている、迷える現代人に必要と思われるメッセージをピックアップ。見開きで、賢人の言葉と、ヨガインストラクターリー先生の解説がセットで読めます。

蜜蝋(みつろう)のクレヨンを愛用しています。外ではわんぱく元気爆発の息子が、お絵かきや塗り絵を始めるとすっごく静かに集中するんです。息子は、黄色、青、赤、という信号の色が好きなようで、その3色をよく使っています。私も一緒になって書いているうちに、はまりました。一種の瞑想状態のように感じる時もあります。

このクレヨンは食品基準で作られた安心素材で、また、色を重ねると独特の優しい風合いを作り出して、とってもお気に入りです。

ニューヨークで子どもにダンスやバレエを教えていたとき、あるお子さんのお母さまが自然派の暮らしと子育てをしていて、シュタイナーの幼稚園で木のおもちゃを使ったり、蜜蝋のクレヨンを使って遊ばせていたんですね。息子がクレヨンでお絵かきをはじめたときふと、それを思い出して購入しました。実際、このクレヨンは、シュタイナー教育と提携しているブランドなんです。

このクレヨンは、色同士が弾かれることなく、どちらかがどちらを塗りつぶすことがないんです。私自身もクレヨンで塗り重ねながらも「人って関係性の生き物だな」と納得しています。筋肉にも、〇〇筋というように個別の名前がついて、便宜上区別をしているけれど、体を動かすときには、1つの筋肉じゃ動かなくて、いくつかの筋肉が連動して動きます。筋膜で体中の筋肉もひとつにつながっています。

人との間合い、距離感にも通じるな、と思うのです。育児とは関わり方、接し方だと何かの本で読みましたが、交わることで化学反応が起きて、パワーになる。このクレヨンでは、それを色で表現してもらっている気がします。お互いに生かし合っている、とても平和的な印象がします。

シュトックマー みつろうクレヨン ブロック 8色缶
クレヨンの形は、スティックタイプとプロックタイプがあります。どちらも高い透明感と美しい発色が特長。ブロックタイプは、小さな子どもたちがつかみやすいよう、どの面でも描けるようになっています。

ヨギー・サンクチュアリのトップスで、袖のところに切り込みが入り、揺れるようになっているものをとても気に入っています。動きやすいタイトなレギンスに合わせることが多いのですが、トップスのふんわり感は、自分の関わり方に、柔らかさを忘れたくないなということをリマインドしてくれます。指導中、つい熱くなり過ぎて、直線的な男性要素が強くなってしまうので、いつも曲線的な女性らしさを共存させていたいと思っています。

ヨガのクラスで何を伝える、というのも大事な役割ですが、それと同じか、むしろそれ以上に大事なのは、相手との間合いや、空間、距離感だと思っています。言葉や届けたいことが、響く響かないにも、“柔らかさ”という質は必須だと思っています。質がハードだと、一方通行になりがちなので。お互い生かし、生かされて、というのがクラスという場なのだと思います。そんな化学反応を生むためには、“柔らかさ”を大切にしたいと思っています。

何を身に着けるかは大事です。色、質感など、モノはエネルギーなので、何を引き出したいのか、忘れたくないのか、身に着けるものには大きな影響力があると思っています。

ヨギー・サンクチュアリ ラッフル・スリーブ・チュニック
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取材 七戸 綾子