こんにちは。ピラティスインストラクターのカオリンです。
今回のテーマは「より正確に動くために意識したい安定」です。

ピラティスにおける「可動」と「安定」についてまずはお話ししましょう。可動とは、そのエクササイズで意識して動かしている部分。安定は、より正確に動くため、逆に静止させている部分を意味します。

ピラティスは「動くエクササイズ」です。そのエクササイズを練習するために、動きを止めてキープすることはありますが、エクササイズの完成形では、静止をするような動きは1つもありません。

エクササイズを行う際、「正しく動けているか?」が重要となりますが、正しい動きを導くためには「可動」はもちろんですが、同時に「安定」もとても大切な要素になります。

どこが動いて、どこが動かないのか?
例えば「ハンドレット」。この動きは両腕をパタパタと上下に動かすエクササイズです。呼吸に合わせて両腕を動かし、心肺機能を向上させる効果があります。

では、問題です!
このハンドレットは、どこが「可動」で、どこが「安定」でしょうか?

簡単ですね。可動は両腕(肩関節)、安定はそれ以外。胴部や骨盤、脊柱などをしっかり安定させることで、その効果をより効率よく自身に反映させることができ、正しい動きにつながるのです。

脊柱は、可動と安定を同時に意識する
では、ロールアップやスパインストレッチなど、脊柱を動かすエクササイズはどうでしょう?
「ロールアップ」の可動は脊柱ですね。では、安定は?

骨盤は後傾するので動きますね。動かない所は・・・?
「足」を思い浮かべましたか? もちろん、足は動かしたくないですね。ですが、ロールアップでの安定は同じく脊柱なのです。

ロールアップは、椎骨(背骨)1つ1つを動かしながらアップ、ダウンをします。これは「脊柱の可動」。このエクササイズの正しい動きは、背骨1つ1つを動かす事(アーティキュレーション)はですが、正中線上で動く事も意識しなくてはなりません。

ロールアップをする時、体が左右のどちらかに傾いてしまう場合があります。これを正すために必要なのが「脊柱の安定」になります。安定は、脊柱が左右に傾いたり、捻じれたりしないようにするために必要なのです。

エクササイズ=動くこと、ですので、動きに集中してしまうことは当たり前です。しっかり動くのはとても大切なことですが、動くことと同じくらい安定させることも必要ですし、安定を維持するためには体幹も必要になります。

安定させるべき所がしっかり意識できると、そのエクササイズ効果をより体感できるようになりますし、体幹も鍛えることができます!!

ぜひ、可動と安定を意識してクラスに参加してみてください。

by ピラティスインストラクター カオリン