花粉症の方にとって、マスクが手放せないシーズンがやってきました。

会話の中で、「なんだか鼻がむずむずしてこない?」「何かが飛んでいる気がする」という声も、ちらほら耳にします。

そもそも、花粉症とは何なのでしょうか?

花粉症とは、スギなどの花粉(抗原)が原因となって鼻水やかゆみなどのアレルギー反応を起こす過剰な免疫反応のことです。

では、免疫とはいったい何なのでしょう?

私たちの体は、体内に細菌などの異物が侵入してきた際に体を守る働きを備えていて、その働きのことを免疫力といいます。この免疫力を主に支えているのが白血球です。白血球の働きは、自律神経と深く関係しています。

自律神経とは、名前の通り、自律して働く神経のこと。つまり、自分の意思とは無関係に内臓や器官の機能を調整するのが自律神経です。

自律神経には交感神経と副交感神経があり、互いに相反する作用を持ち、体を統御しています。

交感神経は、「昼の神経」と呼ばれるように、起きているとき、活発な活動をしているときときに働く神経です。心拍数を上げる、血圧を上げる、消化管の働きを抑えるなど体を活動的な状態にします。また、緊張したり、興奮状態にあるときにも交感神経が優位になります。

ストレスがたまったり、過度な緊張が続き、交感神経が優位な状態が長く続くと、白血球の中の顆粒球が必要以上に増えて、体の中の大切な細胞まで壊してしまいます。それによって、免疫の働きが悪くなり、体の免疫力は下がってしまいます。

つまり、交感神経が優位なときは、体の免疫力は下がります。

一方、副交感神経は、「夜の神経」と呼ばれるように、眠っているとき、リラックスしているとき、活動が少ないときに働く神経です。心拍数を下げる、血圧を下げる、胃液や唾液の分泌を高め、消化を促進するなど心身ともに休息にふさわしい状態をつくります。

副交感神経が優位なときは、体の免疫力は上がります。

しかし、副交感神経が優位な状態が長く続くと、白血球のなかのリンパ球が過剰に分泌されてしまいます。そうなると免疫が過剰になってしまい、この過剰な反応がアレルギー症状の正体です。

「花粉症」などのアレルギー症状が過多に出るのは、「副交感神経が優位な状態」が続いていることが考えられます。

アレルギーの原因物質をなるべく排除するだけでなく、交感神経を優位に働かせながら、副交感神経とのバランスを保つことが、「花粉症」と上手くつきあうコツといえるでしょう。

では、交感神経をバランスよく働くようにするためのヨガポーズをご紹介します。


三日月のポーズ

このポーズは、胸をひらき体の前側の皮膚を広げるので、交感神経を刺激し、優位にします。

1.両膝立ちになります。

2.手を腰にあて、右脚を前に出します。ひざ下にかかとが来ているか確認しましょう。

3.息を吸って胸を広げ、吐きながら右脚に踏み込みます。体が前かがみになりやすいので、右脚の太ももからお腹を離すようにして腰を立て、背筋を伸ばします。ゆったりとしたペースで5呼吸します。

4.余裕があれば、吸う息で両腕を天井に向かって伸ばしましょう。腕が耳の横にくるくらい高く持ち上げ、両肘を真っすぐ伸ばします。深い呼吸を3~5回繰り返しましょう。

5.吐く息で腕を下ろし、右脚を後ろに引いて、両膝立ちに戻ります。左脚も同様に行います。


ねじった椅子のポーズ

下半身の大きな筋肉を働かせながらねじることで、血流が増し、心拍が上昇することで交感神経が活性化します。

1.脚を揃えて立ちます。

2.手を腰にあて、一息吸って、吐きながら膝を曲げます。椅子に腰かけるときのように腰を後ろに引き、膝を深く曲げましょう。可能であれば、膝と同じ高さまで腰を下げます。

背中が丸くなったり反ったりしやすいので、背筋を長く保ちましょう。

3.一息吸って、吐きながらお腹から右側に捩じるようにして、左ひじを右膝の外側にかけます。両膝がずれないように整えて、さらに肘を深くかけましょう。自分のペースで3~5呼吸します。

4.余裕があれば、両手を合掌し、両手を強く押し合いながらさらに右側へと背骨をねじります。まだ余裕があれば、目線を上に向けましょう。自分のペースで3呼吸します。

5.吸う息で、ねじりをほどいて膝を伸ばし、吐く息で腕を下ろして、脚を肩幅に開いて立ちます。呼吸が落ち着いたら、反対側も同様に行います。

軽いランニングなど、ほどよく負荷のある運動は交感神経を高めます。さらに呼吸と共に動くヨガは、自律神経に働きかけるのでお勧めです。自律神経のバランスを整えることで、睡眠の質もあがります。

普段から程よく運動する生活習慣を身につけ、毎日を気持ちよく過ごしましょう。

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文・写真 ヨガインストラクター ユウ/編集 七戸 綾子