自分の妊娠を知ったとき、どんな気持ちになりましたか?
驚きと、喜びと、不安と、戸惑いと。それらの感情がいっぺんに押し寄せてきて、特別な力
が沸いたのではないですか。

私は初めての妊娠を知ったとき、こんな私が親になれるのかしら……自分自身があやふやな存在なのに……子どもなんて育てられるのかしら……どうしよう……と思ったのを覚えています。

私はちょうどその頃ヨガに出会って勉強を始めました。たくさんの智慧がそこにはありました。ある人が言いました。

「ヨガとは、自分の人生に積極的に関わっていくことだ。」

妊娠・出産したタイミングも相まって、まさにヨガな生活が始まりました。ですが、自分自
身に積極的に関わることってしんどいです。自分の嫌な部分もたくさん見ます。そんな自分
から逃げ出したくなることも。実際、逃げ出したこともたくさんありました。

心と向かい合う体力がないときには、悪いスパイラルに突入し、体も思わしくなくなりまし
た。

そんな時は、アーサナが助けてくれました。体を動かし、呼吸が深まると何故だか心が前向
きになりました。ヨガの智慧を用いて、自分を深く見つめ、知ることが出来ました。

それが、子育てとなると…。

子どものことは、自分自身のことではないから、不安になることもたくさんありますよね。病気、怪我、発育、発達、そして人間関係に至るまで、子どものことは替わってあげたくても替わってあげられなくて、どう解決していいのかわからずに、育児書やインターネットで色んな情報を見聞きして、より不安になったりもしますよね。

先日、お子さんの夜泣きが始まったというママさんも、
「添い乳が良いとも書いてあるし、添い乳がダメとも書いてあったり、放って置いたほうが
いいともあるし、泣き止むまで抱っこしてあげたほうがいいともあって……。」と、情報に振り回されていました。

でも、そんな時こそ、意識を自分の内側に向けてみてください。意識を外側に向けて、情報を得ようと努力し、その情報を使って解決しようとすればするほど、それは子どもへの「支援」ではなく、「支配」になっていきます。

あなたの子どもはきっと、あなたの子どもらしく自分で解決します。私たち親が出来るの
は、ただ愛することです。愛は、本やスマートフォンの中にはありません。あなたはここに
います。

ここにいるあなたをしっかりと感じましょう。ここにいるあなたが、あなた自身を解決する
んです。

不安なときは、呼吸がこわばります。肩に力が入ります。ヨガは、それを解決する手段を持
ちます。呼吸を意識し、深めてみてください。肩はこわばれなくなるはずです。もしくは、肩周りのエクササイズやアーサナを行ってあげてください。呼吸がしやすくなるはずです。

Asana  (ヨーガ・スートラ2.48)
そのアーサナのシッディ(成就)によって、(熱い寒いなどの)対になった打撃に対して、
心の動揺をおこさない。
これは、「通常苦痛に感じられているような不快な感情から解放され、忍耐力がわき、修行の障害となるものがなくなる。」ということです。

Pranayama (ヨーガ・スートラ2.52)
その(プラーナーヤーマの)修練によって、プラカーシュ(智慧)の上に被さっている覆い
が消滅していく。
これは、「私がこの世に生きる本当の意味がつまびらかになっていく。」ということです。

ヨーガという言葉は、「Yuj」というサンスクリット語を語源としているそうです。その意味は、「つなぐ、結びつける」。
『カタ・ウパニシャッド』には、ヨガについて、「馬を手綱で車につなぐ」とい記述もありま
す。

つまり、ヨーガには、「心を真我に結びつける」という意味があります。

あなたの手綱は誰が握っていますか? 本やスマホに預けてはいませんか?

馬も手綱も車もどこにあるのかわからなくなったら、まず、あなたがあなたを触ってあげて
くださいね。手のひらと手のひらを合わせてみて、その温度を感じてみてくださいね。胸に
手を当て呼吸を感じてあげてくださいね。

一人で行き詰ったら、同じく頑張っているママ仲間に会いに来ませんか? みんな悩んで泣いて笑っている。 そのひとつひとつの経験を糧にしながら、心からの声を生きた情報に変えている人たちが沢山います。良かったら、クラスに会いに来てくださいね。

文 ヨガインストラクター ミヅホ/編集 七戸 綾子